三段変形 シークエンス
バルキリーⅡならではの美しくも合理的な変形機構
変形メカの代表格であるZガンダムは、大気圏突入用のウェーブライダーに変形する際、本体ではない盾(シールド)を機首部分に装着します。頑丈な盾を先頭と機体底面に装着するのは、大気圏突入という目的からすると合理的ですが、手持ちの銃や盾は戦闘中に破損・紛失する可能性が高いため、あくまで機体本体で変形が完結するデザインの方が、より完成度は高いと言えます。付加物は、後からどのようにでも取り付けることができますから。
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バルキリーⅡを軍事兵器として実用化するなら、パーツ移動するジョイント部の強度が課題となるでしょう。しかし、この変形機構を2Dアニメ上だけでとらえるなら、非常に巧妙なパーツ移動によって、機体本体だけで驚くほどスマートな変形シークエンスが実現されました。特に、機首の前後スラ イド機構は、初代バルキリーで唯一マンガチックだった、キャノピーカバー開閉を見事に解決しました。当然、バトロイド、ガウォーク、ファイターのプロポーションは、美しいまま保たれています。模型ファンにとっては、一機で三度楽しめる夢のような機体です。
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FIGHTER ⇔ BATTROID (ファイターからバトロイドへの変形)
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FIGHTER ⇔ GERWALK (ファイターからガウォークへの変形)
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