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2012.07.18

とある社長のお話です。

開店して間もない頃、閉店間もない時間にフラっと当店に立ち寄って初めて「名入れライター」をご注文下さった、工務店社長さま。
私は社長の仕事振りなど知る由もないので、その当時の気の良いおっさん?(失礼ですね)というイメージなのですが、たまに来店されるたびに「景気いいっすか?」と尋ねると、必ず「忙しくて儲かってしゃーない」って。
 
はっきり言いまして、他人にへこへこしたりいかにも営業マンって感じじゃなくてどちらかと言うと職人タイプの方。気合入れるのに言ってるのかなあって思ってました。 
 
昨日も当店の閉店時間頃にご来店。 (いつもお声おかけしてくださる優しい方なのです) いつもの感じで「景気いいっすかあ?」と尋ねたら、いつもと同じく「もう、仕事断ってるくらいだ。 来年まで仕事いっぱいいっぱい。社員も20人超えたよ。」とご返答です。私も経営者の端くれとして売上増はどうすべきか?毎日悪戦苦闘しているわけですが、1人で始めた工務店から2つも株式会社を持つ社長になったのか、教えていただきました。
 
 
社長「俺は、綿密に計画立ててやったんだ。それが全部計画通り行ってるからね。 だけどね、最初会社作ったときなんか銀行も金貸してくんねーし、全然相手にしてくんなかったんだ。 だけどな、俺は運が良かったんだよ。 資金繰りすんのに手形じゃやべーからさ、やっぱり小切手で決済すんのに当座作らなきゃってさ。 銀行行く度に支店長代理に話してたら、その支店長がうちのお客さんでさ、創業間もないのに一発OK!」
 
私「それはすごい! でも、それだけじゃ売上のみ無いでしょ?今は不景気で建築業界は倒産が会いついているのに、宣伝はどうしたんですか?」
 
社長「ああ、あいつら古い考えで商売やってからつぶれんの当たり前なんだ。 俺はね、自分の会社を一切宣伝しない手作り新聞作って社員にその新聞配らせてたんだ。 おばちゃんの知恵とかそんな内容でさ、最後の最後に「実は建築屋さんなんですよー」てだけ載せてるの」
 
私「えええーー、一回500円じゃガソリン代も人件費もでないでしょ。 まじめに500円の仕事とかやったの?」
 
社長「おばあちゃんとかから、その新聞読んで「お宅は親切そうだからちょっと直しに来て」って電話くるんだよ。 行ったらキッチンの引き出しのノブが取れただけなんで500円でいいよって伝えたら、驚いてね。 でもな、その後すぐに玄関ドア交換、終わったらすぐに娘の家のリフォームってな感じで繋がっていくわけよ!」
 
私「すごい・・・」
 
社長「そうやって暇な時期に社員有効活用してだな、種まくわけよ。 今じゃその新聞楽しみにしてる人もいるの。 そうやって業績伸ばしてきたら、銀行から金借りてくれってやってき始めたんだよ。 それだけじゃないよ。 VIPしか入れない銀行独自の会にも入会誘われて入ったわけよ。 会合とかは出ないけど、ゴルフ行くと知らない人と知り合いになって、仕事振られるようになってな。 もうその流れに乗っちゃたら何も苦労しないよ。 今はその波に乗っかってる。 あちこちの銀行からお金借りて下さいって。いらないけど。」
 
私「・・・」
 
社長「とにかく、運80%、努力20%ってとこだな。 俺は自分が本気出したらこうなるの分かってたんだ。 ライター作った頃は1人で食べる分だけ稼いでたけどね。 もう俺は止まらないよ。 止まったら終わりだ。」
 
お話は1時間くらいだったので大分はしょりましたが、経営学も全く学んでいない社長が自分の感覚だけでここまで出来ているんです。 本当に憧れる存在であり、目標とすべき人だって思いました。
 
はんこ屋さん21は業種は違うけれど、お客様の心をつかむ為にはどういう行動をすべきかものすごいヒントを得られました。 素敵な時間を過ごせたこと社長に感謝いたします。
 
※ちなみに5円コピーの前でお話してたのですが、5円って書いてちゃ駄目だな。 俺なら「勝手にコピーして下さい」って書いて、小さく5円って書くな。 そしたらタダで出来ると勘違いした人が近寄ってきて「あっ5円かい。でも安いな」って言ってやるでしょ。
 
さずがです。 

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