ブログ 〔 マニアック放言録 〕

2012.08.05

BANDAI フィギュアは何故カッコ悪いのか !?

皆さんはロボットファン? それともヒーローファン?

つまり、大好きな領域はガンダムやバルキリー系?
それとも、ウルトラマンや仮面ライダー、バットマンやスターウォーズ系?

(私の “本業” 趣味は『1/43精密モデルカー』なれど、
それが他の趣味より群を抜いて深く広く充実しているからで、
実は他にも、いろいろなジャンルが趣味範囲に入っている)

皆さんはお気づきだろうか?
ロボット系とヒーロー系、その3D造形において両者を隔てる分厚い壁!!

ロボット系3D模型ファンなら、漠然とでもお気づきだろう。
BANDAIをはじめとする殆どのメーカーのヒーローフィギュアが、
何故あんなにアンバランスで、カッコ悪いのかを!!

戦うヒーローを造形しながらも、原型師に武術や格闘技の心得が無いためだ。
つまり、骨格や筋肉など、“戦う人体”のことが全く分かってない

分かりやすい例だと、肩幅が広い、胸板が厚い、腹筋が締まっているなど、
戦闘に優れた体つきは、人体としても発達した姿であり、
それが人間の本能に根付いた美意識によって、「カッコ良い」と感じられる。

女性フィギュアだと、女性として発達した姿が当たり前に造形されており、
魅力的なキャラクターフィギュアのプロポーションにはこの事実が如実に表れている。

しかし、女性フィギュアの殆どは生身の人間であるため認知しやすいのだが、
戦うヒーローの体形は、表面的な色や造形、典型的な部位の筋肉などに意識がとられ、
筋肉以上に “力学的な観点から非常に重要な部分”が見落とされている。

武術や格闘技をやっている人なら当然知っている事実。
そして、ロボット系の3D造形物に親しみのある人なら、何となく感じているはず。

そう、
第一に 『膝下の長さ』 、つまり太もも部分より、膝から下が長いこと。
第二に 『前腕の長さ』 、膝下同様に、先端側の前腕が短くないこと。
第三に 『背筋の強さ』 、つまり背筋が柔らかく強じんであること。

素人はすぐに大胸筋と三角筋に力点を置くが、
それはボディービル系の訓練をした体であり、
武術・格闘技系の戦う体なら(太ももと腰もだが)背筋が重要である。

ただ、それ以上に重要なのが、膝下(前腕も)の長さ。

BANDAIのウルトラマンや仮面ライダー、戦隊ヒーロー物、
また、タカラトミーのミクロマンなどを見てほしい。
必ずと言っていいほど、膝下が短い。致命的である。
いくら他の造形や上半身を凝ってみたところで、
膝下が短いと戦闘者の体形とはならない。

膝下が長いプロポーションだなんて、ロボットでは当たり前でしょ。
マジンガーZの昔から、もともとそういうプロポーションで作画されてきたからだろう。

一方、ヒーローたちはスーツアクターという現実の姿がある。
彼らの体形を忠実に再現しても、それは典型的な日本人体型を再現しただけのことであり、
格闘に秀でた架空の戦闘者を造形するのであれば、その理想形を具現化しなければ。

膝下が短いと、真っ直ぐ立つだけでも重心位置は不利な状態となり、
必然的に、どんな戦闘ポーズを取らせても “絶対に” カッコ良くはならない。

フィギュアの原型師なら、もっと「人間」や「人体」に造詣が深くなくては、プロなんだから。
もっと本業に携わる者として、しっかりと責任感を持って臨んでほしいものだ。

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Who is 「私」? -自己紹介-

1965(昭和40)年生まれの射手座A型、ありふれた日本人ビジネスマン。シンプルなラインで洗練されたデザインなどをこよなく愛す。

ロボットでは Zガンダム / 大張版ドラグナー / ダンガイオー、そしてVF-2SS バルキリーⅡ。ヒーローでは バットマン(映画版1&3) / イナズマン / 破裏拳ポリマー / ダースベイダー。

工業製品では70年代に日本を席巻したスーパーカー。実は1/43精密モデルカーの自称「世界屈指のコレクター」。本サイトとは別に、モデルカーの愉しみ方を伝えるウェブサイト『モデルカー学』全7章を2017年2月6日に開講(日本語部分のみ)した。

新進女優では平祐奈さんと広瀬すずさん。グループ歌手では乃木坂46と欅坂46。基本はハコ推しだが強いて言えば、星野みなみ、堀未央奈、佐々木琴子、高山一実、岩本蓮加、菅井友香、長濱ねる、守屋茜、渡邉理佐などが推しメン。ひらがなけやきも意外と好きで、推しは齊藤京子、加藤史帆、渡邊美穂、小坂菜緒ら。二期生が加わってひらがやけやきは大化けする予感。

2017年6月25日から英国ロンドンに駐在(19年振り)し、2018年6月7日に日本に帰任。ロンドンでの欧州見聞録は『モデルカー学』のブログとFacebookに掲載中。

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