1997年度地理A本試験解説

1997年地理A本試験

(カテゴリー1;地理A的な問題。単なる用語の意味を問うもの。民族宗教についての難問。意味不明の問題)3・10・11・13・14・15・16

(カテゴリー2;地理A的ではあるが、地理B的な解き方もできる。本来なら地理A的な知識問題としてつくられているのだろうが、地理B的な視点もある)1・2・4・6・7・8

(カテゴリー3;地理Bで出題されてもおかしくない。ただしその場合はちょっと妙な問題だなという印象は残る。地理B的な知識問題)5・12・9・17・19・20・21

(カテゴリー4;完全な地理B問題。思考問題になっている)18・22

 

第1問 ヨーロッパ地誌。問3のカタカナ言葉、問6の政治ネタが典型的な地理A的な視点。それ以外にもいかにも地理A的な部分はみられる。しかし、問題自体の難易度も低いし、取り組みやすいと思う。

問1 「ビール祭り」がキーワードとなるいかにも地理Aてきな問題。地理Bならばこんな豆知識に頼った問題は出題されない。

地理B受験者である君たちにはぜひとも地理B的な考え方に従って解いてほしい。リード文参照。「ブドウ畑が広がってきた」が最初のポイント。ブドウはヨーロッパにおいてはパリ盆地より南の地域でみられる。栽培限界に関する問題は多い。この時点で4のルートは外れる。かなり冷涼な地域でブドウの栽培はみられない。

さらに「運河が流れており」もポイント。内陸水運が発達しているようだ。文中の「大きな川」もやはり交通の要所として利用されているのではないか。

ヨーロッパの地形は「北平南高」。北半分の地域は平地が多く、全体としてなだらかな地形。南半分は山がちで、急峻な地形が目立つ。このことより、内陸水運は北部で発達しており、南部ではさかんでない。また、ヨーロッパ北部平原では季節による降水量の変化が少ない気候がみられ、河川流量もほぼ一定。このことも船舶の航行に適している。それに対し、南ヨーロッパは夏季には中緯度高圧帯におおわれ少雨となる。河川流量もこの時期に少なくなり、船舶の航行に不利である。

このことから地中海沿岸の1や2のルートにおいて「運河」が発達しているとは考えにくく、答は3となる。

ブドウの栽培限界と内陸水運がさかんな地域を考えることによって答を導くのが地理B的。

問2 写真問題。最近は地理Bでもこのような出題パターンがしばしばみられるので要注意。

1は急峻な山脈と高原に広がる牧草地。これはアルプス地方の風景である。00B本第3問問4参照。

2は垂直に近い急斜面を持つ深い入り江となっており、これはフィヨルド。02B本第1問問2問3参照。

3は南フランス地中海岸の観光地コートダジュール。バカンス客を多く集める。

4はオランダの干拓地。低地に排水用の風車(現在は観光用に残されているだけ)がみられる。03B本第1問問5文章カ参照。

問3 地理A的な問題。ちなみにオンドルというのは朝鮮半島で一般的な暖房方式。家屋全体を暖める。

問4 食生活に関する問題は地理A的ではあるが、これも近年地理Bでも出題がみられるジャンル。

ワインが最重要。ブドウの栽培限界から、ワインの主な生産地域がヨーロッパの南半分に偏っていることを考える。これより表の1と2はブドウの栽培がさかんな国と考え、イタリアかフランスである。

小麦の栽培限界はバルト海の奥、ほぼ北極圏の南限の線と一致している。ヨーロッパ全体で栽培がみられる作物である。よって小麦のデータはあまり手がかりにならない。

ジャガイモについてはどうだろうか。ジャガイモの栽培限界はわからないが、北ヨーロッパ平原でライ麦との輪作によって栽培されている作物である。これよりライ麦とほぼ同様の栽培条件をもつと考えていいと思う。ライ麦は小麦と大麦・エン麦の中間の生育条件で、小麦より冷涼・少雨に耐えるが、大麦・エン麦ほど厳しい環境には適さない。いずれにせよ、どちらかといえば温暖な地域より冷涼なところでよくみられる作物と考えていいだろう。このことより、ジャガイモの消費が少ない1が最も温暖な国イタリアとみていいのではないか。

肉はヨーロッパ全体で消費が多いと考えられるので参考にならない。それにこのデータからでは牛・羊・豚などの区別もなく、判断に困る。

野菜はオランダのような冷涼な国でもさかんに栽培されているが、原則として暖かい地域で生産が多いと考えてほしい。この4カ国の中ではイタリアでの消費が多いのも納得。

2はフランスだろう。ブドウの生産も多いがジャガイモも多い。国土が広大で、南部を中心にブドウ、北部を中心にジャガイモ栽培がみられるのであろう。3と4についてはよくわからない。

問5 オーストリアという国が登場したのはセンター試験の中でもこの問題くらいじゃないか!?もっとも、本問にしても、オーストリアがポイントになることはないのだが。

ヨーロッパの地形は「北低南高」。気候に関しても、北部で降水量の変化が少なく、南部で夏季冬季の差が大きい。このことより、北ヨーロッパ平原を中心とした地域で内陸水運がとくにさかんで、急峻な地形が連続し、地中海性気候である南ヨーロッパでは河川・運河交通は発達しない。

イタリアに注目してみよう。オランダやドイツなどで大きい3の割合が低い、というか皆無。これが「河川輸送」とみていいだろう。これが正解。

1・2・4については判定不要であるが、一応参考までに。ほとんどの国で最高の割合を示している2が「道路輸送」である。現代は自動車化が高度に進んだ世界なのだ。1が「鉄道輸送」。ドイツなどで高い。残った4が消去法で「パイプライン輸送」。パイプラインとは主に原油を運ぶ水道管みたいなもの。日本では原油は船舶(タンカー)によって運ぶのだが、世界ではむしろこのパイプラインによる輸送が一般的でもある。なぜかオーストリアで多いがこれはどうしたことだろう。地中海沿岸の港に運ばれた原油が、パイプラインによってドイツなどに運ばれる際に、その途上であるオーストラリアの領土を通過するということなのだろう。地中海の港湾からアルプス山脈を越えて、ドイツの工業地帯へとパイプラインがつくられている。

問8 地理Bでは問われない政治的な話題も登場しているが、難しいものではない。

EUについて必ず知っておくのはその加盟国。しかも加盟順に押さえておかないといけない。

60年代原加盟国;ベネルクス三国(ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)・フランス・ドイツ・イタリア。

70年代加盟国;イギリス・アイルランド・デンマーク。

80年代加盟国;ギリシア・スペイン・ポルトガル。

90年代加盟国(EUになってから加盟);スウェーデン・ノルウェー・オーストリア

このことを頭に入れて問題を検討しよう。

選択肢3と選択肢4参照。3については今後これらの国々(チェコもハンガリーも東ヨーロッパの国である)にも加盟の機会があるかもしれないが、現時点では未加盟であるので、誤文。さらに4も明らかな誤文。

正解は1・2・5にしぼられる。誤りを一つ指摘すればいいわけだ。

選択肢2参照。ここに「経済格差」という言葉が登場している。経済レベルの差という意味である。では地理において経済レベルを表す指標とは?

ここではぜひ「1人当たりGNP」を思い浮かべてほしい。労働者の賃金水準、物価の高低を表すと同時に、経済レベルの指標ともなるものである。40000$/人のルクセンブルクや、30000$/人を超える北欧諸国、そしてフランスやドイツ(ともに25000$/人くらい)など、高い経済レベルを誇る国も多い。ただし南ヨーロッパにはポルトガルやギリシアなど、10000$/人に満たない低経済レベル国もある。その格差は3~4倍に及び、これではとうてい「経済格差は解消した」とはいえない。これより2が誤りとなって、正文は1・5となる。

ちなみに「共通農業政策」「生産物・サービス・資本・労働力の自由な移動」はいずれもEUの重要なキーワードである。

 

第2問 民族宗教について。地理Bではほとんど出題がみられないジャンルである。逆に、だからこそ、民族宗教分野が苦手な者にとってはチャレンジしてみる価値があるのではないか。

問1 民族とは言語である。言語を同一とするから、生活習慣や文化、そして考え方が伝わっていき、一つの民族集団が形成されるのだ。これには異論もあるだろうが、少なくとも地理という科目の範疇においては「民族=言語」と考えて差し支えない。

ヨーロッパでは、白人(コーカソイド)のインドヨーロッパ語族に属する民族が大部分を占める。北部ヨーロッパのゲルマン民族、南ヨーロッパのラテン民族、東ヨーロッパのスラブ民族などに細分される。

ゲルマン;イギリス・ドイツ・北ヨーロッパなど。

ラテン;フランス・スペイン・イタリアなど。

スラブ;ポーランド・ロシア・旧ユーゴスラビアなど。

同じ民族系統に属するということは、似た言語を用いているということ。英語とドイツ語は似ているし、フランス語とスペイン語には共通点が多い。

このことを意識して問題に取りかかろう。

B・C・フランス語、D・スウェーデン語・英語は、それぞれ似ており、グループとみなすことができる。Aは表中の他のどの言語とも似ていない。

B・C・フランス語はラテン系の言語グループ、D・スウェーデン語・英語はゲルマン系の言語グループとみていいだろう。そして残ったAはスラブ系。

選択肢参照。1のイタリアは南欧の国であり、これはラテンに含まれる。オランダはドイツの隣国であり、ゲルマンだろう。スペインはラテン。東ヨーロッパのポーランドはスラブ系の民族。

これにより、Aは4のポーランド。BとCはイタリアかスペイン(どちらかはわからないが)。Dはオランダ。

「民族=言語」という考え方、国の位置と民族系統(北のゲルマン、南のラテン、東のスラブ)との関係を押さえることがポイントとなってくる。

問2 複数の公用語を持つ国が問われている。

それぞれの紙幣に国名が記されているので確認していこう。1はニュージーランド、2はカナダ、3はイングランド(イギリス)、4はユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(米国)。

ポイントはカナダ。中央の「1」という数字の左右にそれぞれ「UN」と「ONE」の文字がみられる。後者はもちろん英語の1を表すのだが、前者もフランス語の1(アン)である。カナダはこの2言語がともに公用語とされている多言語国家であり、解答は2となる。

カナダの主要民族はイギリス系(ゲルマン系)。ただし東部のケベック州ではフランス系(ラテン系)住民が多く、底ではフランス語が使用されている。

米国に付随する国として米国化が進んでいくカナダではあるが、「北米のヨーロッパ」の異名を取るケベック州ではそれほど米国の影響は強くなく、ヨーロッパ的なもの(フランス的)な文化が維持されている。

問3 難しい知識が問われている。地理Bではちょっと考えられないパターンである。

イスラエルを構成するユダヤ人は非常に民族意識(悪い言い方してしまえばそれは「選民意識」とも言えるものなのだが)の強い民族。彼ら独自の民族宗教であるユダヤ教を信仰し、ヘブライ語を使用する。

他の選択肢についてはどうでもいいと思う。チベットは中国西部の自治区であり、ここではラマ教(チベット仏教)が信仰されている。区都である高原都市ラサはラマ教の聖地。ポルトガルはカトリック。ギリシア正教は東方正教ともいい、ギリシアはじめロシアなどに広まっている。マレー語はマレーシアの公用語であるが、この国の宗教はイスラム教。

問4 まず選択肢について。1は東アジアや東南アジアということで仏教。2は旧ソ連と東ヨーロッパなどでキリスト教の東方正教(ギリシア正教)。3は西アジアなどに広まっているのでイスラム教。4は北ヨーロッパなのでキリスト教のプロテスタント。ちなみにアングロサクソン系とはイギリス系の意味。5は南米大陸ということでキリスト教カトリック。ラテン民族(スペイン人やポルトガル人)によって布教された。

写真について。アのように建物自体の頭の部分に塔が立っているものは仏教の寺院施設の一つで仏舎利というもの。タイやミャンマーではパゴタとよばれる。

イは、建物のドーム状の屋根とその周辺にある塔(尖塔、ミナレットという)が特徴。イスラム教の寺院であるモスク。02B本第1問問6選択肢4、98A追第2問写真2などにも同様の建物(これらももちろんモスクである)がみられる。

類する問題としては02B本第3問問4や01B追第1問問4がある。これらの問題と本問を比べてみればわかるのだが、地理Bの民族宗教問題は地理Aに比べてかなり容易。常識の範囲で解け、さほどの対策は必要とされない。問5 ちょっと意味不明の問題。これは失敗作なんじゃないか。問題がややこしいので、問題文をしっかり読まないといけない。「地域」と「食材」が「その地域の自然環境と強く結びつい」ていないもの探さないといけない。

イギリスで茶は栽培されない、よって1が答の一つになる。これは何とかわかるにしても、もう一つが難しい。

実は昆布の主産地は北海道などの寒い海。沖縄などではとれるものではない。よって4も答になる。

食に関する問題である点、知識問題である点、そして問題としてややこしい点などから、とくにできなくても構わないと思う。

 

第3問 難しい問題が多い印象。

問1 全く意味不明。そもそも地理Bでトンガって国名が登場するとは思えない。出てきたらごめんね(笑)。

問2 時差計算問題も地理Bでは出題されない。それに本問にしてもかなりアバウトな問題であり、感覚的に解けると思う。

エチオピアは東アフリカの国で日本からみて西方、ヨーロッパに近い方にある。日本はヨーロッパ(というかイギリス)より9時間進んでいる。今が午前8時ならばイギリスは前日の午後11時。エチオピアの時刻はこの中間に含まれることになるのだから、選択肢より「1月1日午前2時」が正解となる。

問3 これは地理B的。農産物の栽培条件に関する問題。

エチオピアは低緯度でありながら高原に位置し、カカオの生育に適する環境ではない。コーヒーについては、原産地でもあり、その生産は現在でも行われている。「カカオ」を「コーヒー」に改める。アフリカではこのように商品作物を輸出し、自給用の穀物を輸入するという歪んだ貿易構造を持つ国が多い。

カカオの生産地域は熱帯の低地域。より高温で湿潤。

問4 これは微妙。地理Bで問われるものではないと思っていたが、近年出題されている。このくらい知っておけっていうことなのか。

クウェートに侵攻した隣国とはもちろんイラクのこと。イラク北部の国境地帯の山岳に数か国にまたがって住んでいるのはクルド人。迫害されておりそれが大きな問題としてニュースなどで取り上げられたこともあるので、時事的な問題ともいえるだろう。ただしイラクのクウェート侵攻は89年、湾岸戦争は90年、クルド人の存在が広く知られるようになったのもそれくらいの時期であることを考えると、この試験の実施年度にはさほどタイムリーな話題というわけではない。受験生で、時事的な内容を勉強しておきたいという者もいるかもしれないが、少なくとも去年今年の出来事は出題されないので大丈夫だろう。

同じく時事的な用語として「液状化」が出題されたことがあるが、これも95年の阪神淡路大震災で話題になった言葉であり、センターでの出題はそれからずいぶん経ってからなので、最新の時事情報にアクセスする必要は少なくともセンター地理においては不要だろう。

セルビア人はユーゴスラビアの主要民族。近年この国はセルビアモンテネグロに改称し、ユーゴスラビアという国名は歴史の中のものになった。

タミル人はインド半島南部の住民。ここからインド洋沿岸地域に多くの移住者が散らばって行った。

パレスチナ人はアラブ系の民族。現在イスラエルが存在している土地はかつてはパレスチナ地方とよばれ、ここにはパレスチナ人国家パレスチナが成立していた。第2次世界大戦後のユダヤ人大量流入によってパレスチナは崩壊し、この土地を追い出されることになった。多くの難民が周辺のアラブ諸国に流出。彼らの過酷な運命は現在も続く。外からの侵入者によって国が乗っ取られて、自分たちは追い出されてしまうという、我々日本人からみると全く現実感に乏しい話なのであるが、これが世界の真実なのだ。

問5 国際機構は加盟国だけ知っておく。ASEANには現在東南アジア10か国(近年独立した東ティモールを除く全ての国)が加盟している。しかし97年当時はミャンマー・ラオス・カンボジアが未加盟であったので、これを答にする。

問6 アマゾン川の話題はしばしば登場してくるのでまとめておこう。

世界最大の熱帯雨林アマゾン川流域は熱帯林の消失が最も深刻な地域としても知られている。トランスアマゾニアンハイウェイという道路が建設され、周囲に牧場が開かれ、そして巨大な鉄山が開発されたりして、次第にその姿を変えていく。

アマゾン川については国際河川であることも重要。複数の国を流れ(ペルー・ブラジル)、船舶の自由航行が認められている。雨季乾季がみられる地域も流れ、水量は必ずしも一定ではないが、それでも内陸水運の要として機能している。中流の都市マナウスはかつては天然ゴムの集散地として栄えたが、現在では機械工業など中心とした商工業都市として発展している。

1;「農業入植地」は正しい。「牧場」がひらかれ、その入植者も多かった。

3;これは正しいだろう。光合成による二酸化炭素の吸収が少なくなるのだから。

4;密林を切り開いて鉄山の開発が行われている。

以上より2を誤りとしていいだろう。焼畑地の増加による森林減少も顕著な地域もあるが、全体としては(先住民の人口もさほど増えていないだろうから)その他の要因、つまり開発などの方がより熱帯林の現象を助長するものになっていると思われる。

問7 良問ではあるが難問。ブラジルではみられず、シンガポールで高い割合を占めるイは、隣国マレーシアだろう。ブラジルでしかみられないエはヨーロッパのドイツだろう。

ここからが難しい。アとウは米国か日本である。君たちならばカンで答えてしまっていいと思う。捨て問になってしまうのだが。

僕がどうやって考えたかを示しておこう。2つのポイントがあった。アとウの割合を比べてみて、数値がかなり異なる。アの方が圧倒的に大きい。世界全体において、貿易額1位は米国、2位ドイツ、3位日本という順序がある。このことより、表中の2か国においても日本の貿易額が米国より多いとは考えにくく、もし多かったとしてもその差はあまり大きくないのではないか。2つ目のポイントはこの表が「輸出」を表しているという点。東南アジアの多くの国においては「日本から輸入、米国へと輸出」という産業構造が成立している。マレーシア・タイ・フィリピンなど日本の恒常が進出している国で顕著なのだが、日本から部品など輸入し、それを国内の労働力で加工、製品を米国に輸出する。シンガポールのような人口が少ない賃金水準の高い国には日本の工場はほとんど進出していないとは思われるものの、東南アジアの大まかな貿易構造を考えた時に、この国の輸出相手1位の国が米国であってもとくにつじつまが合わないことはないと思う。東南アジアの周辺国から日本ブランドの製品が集まり、それが米国へと届けられる。

以上よりアを米国、ウを日本と判断してみたがどうだろうか。