2005年度地理A追試験解説

2005年地理A追試験

 

第1問

ジャンル的に地理A特有という気がしない。ちょっと簡単めの地理B問題っていう感じになっている。統計を意識した問題あり、理科的な雰囲気のある問題あり、となかなかバラエティにとんだおもしろいものばかり。ぜひとも全問正解を狙ってほしい。

 

問1 海域に関する問題だが、とくにb海域なんて非常にキャラの立っているところなんで、地図を見誤らなけれが容易な問題だと思う。

イの「石油」に注目。bのペルシア湾に該当。「90年代の戦争」ということで湾岸戦争が取り上げられているが、とくに気にすることもないだろう。もちろん「油が排出され、海洋汚染」が続くことは深刻な環境問題なのだが。

ウの「サンゴ礁」に注目。これは熱帯の海域とくに暖流の沿岸。ということでフィリピン周辺のcが該当。気候はもちろん温暖(っていうか熱帯)であり、日本海流の影響によって海水温もとりわけ高い。また島も多く、その周辺にサンゴ礁が形成されていることは当然だろう。

ちなみに「陸からの土砂の流入」というのは、フィリピンが、森林が大量に伐採されてしまった国であることとも関係しているのだろう。河川上流から土地が侵食され、土砂が浅海に流れ込む。透明度が下がり、サンゴ礁の発達の度合も下がる。

残ったアはaの黒海西部。とくにここでは近年センター頻出のドナウ川に注目したい。「穀倉地帯」というのは主にハンガリー盆地のことだろう。肥沃な土壌レスが分布し、小麦がトウモロコシの栽培がさかん。このようにドナウ川については「農業」キャラクターで押さえておくと適切だと思う。

一方、「工業排水」の方はウクライナのドニエプル工業地域のことだろうか。巨大な鉄山と炭田を抱え、旧ソ連最大の工業地域として発達している。ウクライナとは黒海の北岸に隣接する国である。

さらに「富栄養化」についても触れておこう。海水(あるいは湖水)の中の有機養分の量が多くなると、プランクトンが異常発生し、彼らが水中の酸素を過剰に消費し、あるいは彼らの死がいがえらなどにつまってしまい、多くの魚が酸素不足で窒息死してしまう。プランクトンの死がいが赤色をしており、このことに由来し「赤潮」とよばれている。「富栄養化=赤潮」というつながりを知っておこう。湖や外海との水の入れ替わりの少ない海域などでの発生が顕著。

 

問2 写真問題は地理Aお得意なのだが、これは地理Bでも出て来そうな感じ。

①は水上集落。熱帯地域であると想像できるだろうか。風通しのいいこと、地表の不衛生な環境を避けて、このような家屋形態となることがある。kに該当(っていうか、これパプアニューギニアだよ。センターでこの国が出るのは珍しいな~)。

②は沿岸部に高層ビルが林立している。海岸まで山が迫っているような急峻な地域を考えたらいいのではないか。おそらくホンコンの風景だろう。jが該当。華南特有のことような景観を知っておいてほしい。この地域は山がちで平野が少ない。それゆえに、耕地が少ないことを補うための二期作がさかんに行われたり、あるいは人口が海外へと流出した時期もあった(華南は華僑の出身地である)。ただし、現在はこの山地が海に迫っていることによって形成された「海の深さ」によって、天然の良港が数多く存在し、イギリスがホンコンを開いたり、ポルトガルがマカオを開いたり、そして経済特区もつくられるなど、世界の成長センターとして繁栄している。

③も険しい山並みが見られるが、それよりもほとんど集落の見られない地域であることが重要だろう。hのノルウェーのフィヨルドではないか。過去にも出題例があるので比べてみてほしい。

④はヨットが停泊するなど、美しいリゾート地となっている。ギリシアのiが該当。地中海にはこうした海洋型リゾート地が多い。しかし、そういや去年もギリシアの問題が出たなあ~最近狙われてますな。

 

問3 海流の問題。これも地理Bっぽいぞ!?

カはNに該当。暖流の日本海流と寒流の千島海流がぶつかり、潮目を形成している。

キはLに該当。北半球では大きな海流の流れは時計回りであり、このように大陸西岸に寒流が発達する(もっとも、南半球も大陸西岸が寒流なのだが)。

クはMに該当。「暖流」というのは北大西洋海流のことだろうか。「北半球の大きな海流の流れ」には含まれないものであるが、ヨーロッパに温暖な気候をもたらすきわめて重要な海流。もっとも、原則として暖流は漁獲が豊かではないので、M海域で漁業がさかんなのは海流の影響ではない。この海域は水深の浅いことが重要。

Mは北海という海域なのだが、ここは水深が200mに達しない大陸棚。太陽エネルギーが海底まで届き、さらに魚の死がいなどからなる有機塩類や酸素なども十分でプランクトンが豊かな水域となり、ゆえに魚も多い。さらに海底が盛り上がってとくに浅くなっている部分を「バンク」というのだが、ここは水深はせいぜい数十m程度であり、魚介類が豊富であるだけでなく、トロール漁業という巨大な網で海底をすくい取ってしまう漁法も行われている。カレイなど海底に張り付いている魚の漁獲が多いのはそれが理由の一つ。

とにかく君たちは魚の多い場所として、寒流、潮目、大陸棚、バンクの4種類を知っておくこと。

 

問4 過去問でまさにこのグラフがそのまま登場したことがあり、今回の出題も妥当。それに日本の漁業については、中学でしっかり勉強しているはず(高校ではしないけどね)。

①は中国。現在、世界最大の漁業国。②が日本。近年大幅に落ち込んでいる。むしろわが国は輸入量が増加しているのだ。③はチリ。沿岸を強い寒流が流れ、世界有数の漁場となっている。④はカナダ。とくに漁業においては重要な国ではない。

 

問5 これもいいねぇ~。同じ写真は過去問(ちょっと古いけど96年)に登場している。大陸部に雲がなく、つまり高気圧に覆われていることから冬の気圧配置。北西からの季節風が卓越しているのだが、この大陸から吹き出した風は日本海上空で水分を帯び(日本海は対馬海流の影響で水温が高く「湯気」が立っている状態なのだ。風向に沿って、すじ状の雲が生じている)、さらに日本列島にぶつかることによって北陸地方や東北地方の日本海側に豪雪をもたらしている(地形性降雨)。ゆえに正解は③。

 

問6 一見解釈に戸惑う問題。じっくり落ち着いて問題を読みましょう。

「海洋面積率」について。南半球の方が海洋の面積が広いことはいうまでもないでしょう。サが北極、シが南極。

「年降水量・年蒸発量」についても赤道だけみれば問題ないでしょう。赤道直下は湿潤であり、蒸発量より降水量が多い。Pが降水、Qが蒸発。

問7 これもかなり地理Bっぽいなあ。最近は地理AとBの差がなくなってきたのでしょうか。

でもすごく単純な問題だよね、間違えようがないというか(笑)。

そもそもダムの建設年次が書いてあるのだから、海岸線の変化とダムの作用が関係あることは容易に想像がつく。しかもダムが建設されてから海岸線の後退が目立ち、とくに2つ目のダム(アスワンハイダム)ができて以来、その傾向はさらに高まった。

正解は④。ナイル川が運ぶ土砂がダムでさえぎられてしまった。かつては土砂の供給が豊かであったために河口に形成される三角州の発達も顕著であったのだが、その供給が不足するようになり、三角州は海(波)によって削られるままとなってしまった。

③もダムについてだが、文の意味がよくわからないので消していい。河川の流域で侵食が生じると、なぜそれが河口の三角州の後退に関係するのか。むしろ河川の侵食する土砂の量が増えたら、三角州は成長するはずなんだが。

①と②はどうでもいいね。

①「長期的な寒冷化」って、つい200年前にそんなことあったと思う?(笑)氷河期は1万年以上前だよ。

②なるほど、地震っていうのはあるかもしれないな~。しかし地震が何十年も続くかね?(笑)

こんな感じで問題そのものは難しくないね。でも非常に興味深い問題だと思う。ナイル川って、もちろん世界最長の河川でもあるし、センター試験で取り上げられる回数も多いんだけれども、こうやってアスワンハイダムの影響が直接問われたケースは少ないし、とくに海岸線の後退ネタっていうのは初めてじゃない?環境問題としてたいへん重要な事例なので、もっと出題が増えてもいいと思うわけだ。ナイル川で起こっていることを君たちは知っておこう。

 

第2問

第1問に比べれば若干地理A的テイストが強まった(っていっても、ちょっとだよ。そんなに極端じゃない)。ちょっと解きにくい問題もあるが、1問ロスで乗り切りましょう。

 

問1 おっと、これは思いっ切り地理Aっぽい!しかもミャンマーなんて聞かれててすごく珍しい(笑)。

①これはスイスでしょう。②これは黒人だし南アかな。③顔つきがいかにも黄色人種っぽいし、これがミャンマー。そして演奏している楽器は、かの有名なビルマの竪琴ですな!④イランだね。帽子もそれっぽいし。後ろにあるのはペルシアじゅうたんかな。

 

問2 かつてこれと似たパターンでトウモロコシが出題されたことがある。

A;三大穀物の中で新大陸原産はトウモロコシだけ。

B;小麦の原産地はイランなど西アジアといわれている。

C;米の原産地は、中国西部(ユンナン省など)からインドにかけてという説が有力。

 

問3 世界遺産ネタもちょこちょこあるね。地理Bなら自然遺産が多いけれど、地理Aはこういった文化遺産もしばしば出題されている。

ま、マチュピチュの空中都市がわかれば一発やねんけど、ペルーが正解。「高地」が最大のキーワードなのかな、やっぱり。アンデス山脈の国はこの中ではペルーだけだし。

 

問4 華僑ネタ。これも最近出題多いよね~。

チャイナタウンっていうかいわゆる中華街を想像したらいい。中国からやってきた移民が都市へと住み着き、彼ら独自の文化を保ちながら、移民先の国で経済的にも重要な地位を占める。そんなチャイナタウンだが、④のように計画的に建設されたものではないよね。それにこの④が正文だとすると、「住宅がほとんどみられない」という部分が明らかに他の選択肢とつじつまが合わなくなる(②の「住んでいる」、③の「家族」など)。落ち着いて文を読めば自ずと解答は導かれる。

 

問5 これは一瞬迷った。安易に解くと怪我をするぞ!?

簡単なところから解いていこう。

②非常に広い範囲に植民地を有していたようだ。かつて大英帝国は「太陽の沈まない国」とよばれた。地球の裏側までも自らの勢力圏としていたからだ。イギリスに該当。

③アフリカに広大な植民地を持つことでフランスが該当。「カナダのある州」とはもちろん東部のケベック州のこと。

①と④は注意。ややこしいぞ。

①「アルゼンチンの人口の大部分」は旧宗主国であるスペイン系白人が多くを占めていることには納得するが、他にもあるだろうか。ポルトガル?いや、ポルトガルはブラジルを植民地支配していたが、アルゼンチンは関係ないはずだ。実はこれがイタリア。過去問で「母を訪ねて三千里」がネタとして使われたことがあったんだが、それが伏線になってるんだろうね。主人公マルコ少年はイタリア人で、お母さんがアルゼンチンに出稼ぎに来ていたわけだ。そういった歴史もあり、アルゼンチンにはイタリア系の血を引いた者も結構いるらしいよ。

残った④がポルトガル。「これらの移民(つまり白人)と先住民(インディオ)や黒人(ポルトガルは、スペインやイタリアとは異なり南部アフリカにも植民地を有していた)」の混血が多いことは、「人種のるつぼ」ブラジルの大きな特徴の一つでもある。

こういった歴史を含んだ人種民族ネタっていうのはやっぱり地理A特有のものだと思うよ。

 

問6 ちょっとおもしろいと思ったのは「ギリシア正教」でも「東方正教会」でもなく「東方正教」ってなっている点。いや、だからどうってことはないんだけど、何となく興味深いなぁって思って(笑)。

まずは明らかに東方正教ではない国が含まれている選択肢を外そう。ポーランドやイタリアは代表的なカトリック国、そしてドイツはプロテスタント。ゆえにこれらが含まれている①や③は除外していい。

残るは②と④だが、これはギリシアで判定しようか。東方正教は教科書や参考書によってはギリシア正教と書かれているね。このことから、ギリシアは少なくとも東方正教だろうと考える。よって②が正解となる。

ちなみに東方正教とギリシア正教は完全にイコールではない。東方正教とはある共通した宗教グループには間違いないのだが、それでも民族や地域ごとに微妙な違いがある。ギリシア正教は東方正教の中の一つの派にすぎない。つまりロシアではロシア正教、ウクライナではウクライナ正教、ルーマニアではルーマニア正教、セルビアではセルビア正教、そしてギリシアではギリシア正教というように、厳密にはそれぞれ別個の宗教なのだ。しかし、日本でもさまざまな宗派があっても(天台宗とか臨済宗とかいうもの)まとめて仏教っていうよね。それと同じようなもので、民族の数だけ種類はあるけれど、まとめて東方正教と言い切ってしまうことは誤りではない。

①はNATO加盟国。米国を中心とした軍事同盟。おおよそ「北米+EU+トルコ」っていう感じでインプットしておいたらいい。しかし地理Aって難しい国際機構が出るよね。

③はラテン系民族であり、ラテン系の言語が主な言語である国。イタリア語、ルーマニア語など。スラブ民族が多い東ヨーロッパでありながら、ルーマニアはラテンの国なのだ。これも難しいネタかな。

④はCIS。過去問に出題例があるので、これは知っておいてほしいところ。

 

問7 あれ?これって問6のヒントになってるやん。スラブ系民族の国がはっきり示されているから、問6でラテン系の選択肢を消せるやん。こんなんでいいのか、地理A???

①小麦の栽培限界っていうのは、ヨーロッパにおいてはバルト海の湾奥を通過しているのでそれが目安になるだろう。北極海沿岸やコラ半島(スカンジナビア半島の東にある。ロシアの北西端)にもスラブ系民族は分布しているようであるし。

②ロシア国内でスラブ系民族が住んでいないところはいくらでもあり、ここにそれ以外の民族が住んでいると想像することは難しくない。具体的な例としてはカフカス地方に住むチェチェン民族は有名だろう。民族・宗教対立が生じている。

③金の統計を考える。1位南アフリカ共和国、2位米国、3位オーストラリア(キーワードは旧イギリス領で差別政策や先住民の迫害が行われた国)。とくにロシアは金の主生産国というわけでもないだろう。だから「金」がキーワードとならないと考えた方が普通。ダイヤモンドも主生産地はオーストラリアやアフリカ大陸であるし、ロシアと関係あるのだろうか。

④カザフスタンの位置がわからないといけないが、とりあえず面積がロシアに次いで広い国なので確認しておいてほしい。たしかにスラブ系民族が北端のロシアとの国境付近には分布している。これが「政策」「大量移住」かどうかはわからないが、選択肢①②③が誤りなのでこれを正文として構わないだろう。

以上、問題を解く際にはとくに知識は必要としない(ただし金やダイヤモンドの統計は知っておいてほしいが)ので、時間さえかければ十分に解答可能だろう。

参考までに、このように旧ソ連時代にはロシアからロシア以外の国へとスラブ系民族の移住はさか

んに行われたようだ。もちろんそれぞれの地域においてロシアの勢力を強める目的である。もちろんこれが民族の自立性においてはマイナスの作用になったことは言うまでもなく、現在でもそういった多民族であることが問題となっている国々もある。

 

第3問

あいまいな問題や地名を問うものがあったりして、結構手ごわい。3問ロスぐらいは仕方ないかもしれない。

 

問1 非常に興味深い図を用いた問題。過去に出題歴があるわけではないので迷うかもしれないが、質の高い問題だと思う。

正解は④でいいんじゃないかな。情報化社会の中で、その情報を伝達するための手段が非常に重要となっているのだが、離れた陸地を結ぶ光海底ケーブルもその一つ。具体的には光ファイバーの束のことで、インターネット通信などに利用されている。

①②主な産油国・産油地域は、メキシコ湾岸、北海、ベネズエラ、ナイジェリアなどだが、とくにそれらを中心としてこの線が発達しているわけでもない。

③これはちょっと怪しいんだが、そもそも航路ならばこんなに直線状にはならないのではないかな。

 

問2 知識問題ではあるが、さほど難しい問題ではないと思う。

ア;「首都」とあるが、マイアミ(米国の首都はワシントン)、リオデジャネイロ(ブラジルの首都は首都ではないので、消去法的にリスボンが正解となる。ちなみにここはポルトガルの首都。

イ;「宇宙センター」とある。宇宙開発ならばやはり米国だろう。マイアミに該当。大規模な遊園地というのはオーランドにあるディズニーワールドのことですな。みんな知ってたかな?

ウ;「カーニバル」で一発かな。リオデジャネイロ。「2月~3月」というのは南半球の夏なので、これもヒントになったかな。

 

問3 交通ネタはセンターではあまり出題されていない。本問も知識に頼って解くというより、文章をしっかり読んで、ある程度常識的なセンスで解くべき。こういったことをいちいち知識問題として解いてはいけない。感覚的に「何となく」解ければ、それがベスト。

①世界の航空交通はやはり米国やヨーロッパが中心となっていると思われる。「北アメリカ」がらみの方が便数は多いのではないか。

②これも同様。北米~ヨーロッパ間が圧倒的に多いと思われる。

③ともに北米が含まれているので考えてしまうのだが、米国から見て、より経済的に重要性が高いのは南米だろうか、アフリカだろうか。位置的、文化的、歴史的にも前者の方が近いと思われ、だからこそ経済的なつながりも強く、人的な交流もさかんなはず。北米からみれば、南米便の方がアフリカ便よりは多いだろう。

④ヨーロッパを中心とした航空ネットワークを考えれば、やはりヨーロッパ便の方が多いと思われる。

 

問4 移民ネタって本当に多いね。たいがいポイントになるのは中国だったりする。米国における移民は、ラテンアメリカ出身者が多いのは当然のこと。位置的に近いのだから(国境を接するメキシコ、そしてカリブ海諸国など)。しかし近年の傾向として、増加率(絶対数ではなく、割合として)が高いのは中国からの移民。もちろん古い時代に移民としてやってきた華僑(華人)もいるけれど、とくに1970年代以降、米国と中国が国交を回復してからの増え方に注目。

図2参照。とりあえず「割合」ではなく「実数」のグラフであることには注意しておいて。でもA~Cのうちで、絶対値としても相対値としても高い数字を示しているのはAだよね。これは間違いない、中国を中心としたアジア。

BとCは迷うけれども、これは実数より割合(つまり増加率)に注目した方がわかりやすいと思う。一旦減少するなど、増加率は決して高くないBがヨーロッパ。1960年代から移民は少なくなかった。それに対し、実数としては少ないものの、増加率が高いCがアフリカ。そもそも1960年代には独立している国も少なかったわけで、当時の移民数がごく少数になっているのも納得だろう。

 

問5 これは地味に難しい!?ちょっと慎重に解かないと。

ミシシッピ川下流一帯はかつては綿花の主生産地であった。また最近は温暖な気候を利用して米の栽培もさかんになっているようだ。しかし選択肢にないのでこの2つはまずカット。またこの付近は湿潤な気候であり羊の飼育には適さないことに加え、そもそも米国は羊毛生産国というわけでもないので④も除外する。

さあ、ここからは結構迷うんだよな~。いずれも米国において生産が多いもの。トウモロコシはコーンベルトが主であるが、そもそも温暖で湿潤な気候に適したものであるし、この付近で栽培されていたとしてもおかしくない。あるいはミシシッピ川の水運を利用し、コーンベルトから運ばれているのかもしれない。タバコはアパラチア山脈付近で、オレンジはフロリダ半島からメキシコ湾沿岸で、それぞれ生産がさかんで、これもこの地から輸出されているとみて矛盾はない。

これだけでは全く判定が不可能なので、ここで写真を見てみよう。左上の部分だが、大きな工場のようなものが見える。これって何だろう?米作地帯なんかにいくと、見渡す限りの田んぼの中にこういた巨大な施設があって、そこで刈った稲を脱穀だか精米だかしているんだよね~(ってかあまり知らないけど・爆)。そんなこともあって、僕にはこの写真の施設が、穀物を細粒に砕く製粉工場のようなものにように見えるんだが、違うだろうか。いや、もうそれしか手がかりがないのだ。このことから僕は正解をトウモロコシとしてみた。オレンジならば実のまま運んだらいいんだから、そんな加工の必要はない。タバコはかなり怪しいんだが、しかしセンター試験でそんなマイナーな作物(出題例なし)が、こんな風に選択肢の一つとはなっても、正解にはならないと思うんだよね。ちゅうわけで、ここは思い切って③をマークしてください。っていうかそれが正答やねんけどね(笑)。いや、難しいや、かなり迷うし、決定打がない!!!

 

問6 これも難しいな。できなくても仕方ない。

まず、②と④は誤りが明らかなのでこれらから消していこう。

②たしかに南アフリカはコーヒー豆の主要生産地域であり輸出もさかんだが、その行き先はまさかコンゴ川流域つまりアフリカ中央部ということはないだろう。大消費地である米国やヨーロッパの先進国が主な輸出先になるだろう。

④北アフリカは小麦の生産・輸出がさかん。しかしアフリカ南部は貧しい地域であり、そちらにむけの輸出が多いとは思えない。むしろ主な輸出先は日本などだろう。

①と③の判定は難しい。

①米国は国内の鉄山が枯渇傾向にあり、製鉄所を臨海部に造るなど、近年は輸入鉄鉱石にも依存するようになっている。さてその主要輸入先はどこか。近隣にカナダという鉄鉱石産出国があり、ここから輸入すればいいではないか。南米ブラジルももちろん世界的な鉄鉱石産出国であり輸出国であるが、国内でも鉄鋼業がさかんでそちらに利用する分も多く、また主な輸出先としては日本などがあるのではないかと想像する。

③ギニア湾岸の産油国といえばナイジェリアである。アフリカ諸国は旧宗主国とのつながりが強く、現在でもそれらが主な貿易相手になっているのだが、ナイジェリアの場合は原油が最大の輸出品目であるが、そもそも旧宗主国イギリスも産油国でエネルギー自給率が100%を超える国であり、さほどナイジェリアから原油を輸入する必要性があるとは思えない。このため、ナイジェリアの最大貿易相手は米国となっており、そちらへとさかんに原油を輸出しているのだ。

以上のことより③が正解となる。しかしこれはやっぱり難しいよ(涙)。間違えても全然仕方ないな~。

 

問7 インテルサット(国際通信衛星)っていう言葉はセンターでは初めて出てきたんちゃうかな?私大なんかではちょこちょこ出るし、地理では結構重要な言葉なんだけどね。「イン」っていうのは国際(インターナショナル)、「テル」っていうのは電話(テレグラム)などの通信、「サット」というのは衛星(サテライト)の意味なのです。

問題そのものはインテルサットとは関係なく、大西洋に面した都市を選ぶという都市に関する知識を問うもの。④(ハバナはキューバ、モンテビデオはウルグアイ、モントリオールはカナダ東部)が正解。

①アンカレジはアラスカ州、ウェリントンはニュージーランド、ホノルルはハワイ。太平洋に近い都市ばかり。

②ウランバートルはモンゴル、ホンコンは中国南部、メルボルンはオーストラリア。お互い離れすぎ。

③カトマンズはネパール、コロンボはスリランカ、デリーはインド。インド洋周辺。

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