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2016.12.18

【映画は歌う】『Kiss Me Kate』(1953年アメリカ)

『Kiss Me Kate』(1953年アメリカ)
監督:ジョージ・シドニー
製作:ジャック・カミングス
脚本:ドロシー・キングスレイ
撮影:チャールズ・ロッシャー
音楽監督:ソウル・チャップリン、アンドレ・プレヴィン
作詞:コール・ポーター
作曲:コール・ポーター
振付:ハーミーズ・パン

◆ストーリー◆
シェイクスピアの戯曲『じゃじゃ馬ならし』上演の裏側で、舞台俳優同士の元夫婦のすったもんだ、愛人やその恋人、元妻の婚約者、ギャングを巻き込んだミュージカルコメディー。
フレッド(ハワード・キール)の自宅に作曲家のコール・ポーター(Ron Randell)が新作をもってやってくる。喜劇『じゃじゃ馬ならし』をベースにした「キス・ミー・ケイト」。そこへ元妻で相手役を務めるリリー(キャスリン・グレイソン)もやって来て、2人は出来あがったばかりの曲を早速デュエットする。が、そこへフレッドの愛人、ロイスがバンドを引き連れて現れる。(引用:『MovieWalker』
http://movie.walkerplus.com/mv2368/

◆キャスト◆
フレッド:ハワード・キール=ペトルーキオ
リリー:キャサリン・グレイソン=ケイト(キャサリン)
ロイス:アン・ミラー=ビアンカ
ビル:トミー・ロール=ルーセンシオ

◆劇中歌◆
Overture / Another Op'nin', Another Show

Why Can't You Behave?
Wunderbar
So in Love
We Open in Venice
Tom, Dick or Harry
I've Come to Wive It Wealthily in Padua
I Hate Men
Were Thine That Special Face
Too Darn Hot
Where Is the Life That Late I Led?
Always True to You in My Fashion
From This Moment On
Bianca
Brush Up Your Shakespeare
I Am Ashamed That Women Are So Simple / Finale ・・・他

”誰も君の代役はできない
舞台でも 私生活でも”

”どの台本から盗んだの?”

”恋愛の末結婚した二人を描いた粋な作品だ
だが夫婦は破局”

”キャスティングのミスね”

”主演女優は立派だったが相手の男はその器じゃなかった”

リリーが舞台を降り、去っていく時フレッドとのやりとり。

二人は舞台俳優同士であり夫婦であったが離婚。
この劇をきっかけにまた心を通い合わせるのですが、なかなか素直になれない二人。
また、フレッドの愛人・ロイスや、ロイスの恋人・ビルの借金を取り立てにきたギャング二人組、リリーの婚約者が絡んできてなかなか上手くいかないのでした。。。


左はリリー、右がフレッド。二人は元夫婦だけど想い合っている。

フレッドの愛人・ロイス。『Too Darn Hot』を歌いながらタップを踏む。

ロイスの恋人・ビル。賭博が好き。負けてしまったお金の請求書のサインをフレッドの名前にしてしまい、
フレッドの元にギャングが押しかけるきっかけを作ってしまう。

ギャング二人。お金を取り立てる為には、”舞台を成功させること”とフレッドからそそのかされ、
舞台を降りようとするリリーを監視する。
とても憎めずコミカルな二人組。

◆『じゃじゃ馬ならし』のあらすじ

ちなみにキャストたちが舞台で演じている『じゃじゃ馬ならし』。
あるお金持ちの家に二人の姉妹がおり、ロイス演じる妹・ビアンカは器量よしでおしとやか、3人の男から求婚されていました。
が、姉のキャサリン(ケイト)は美人だが暴れん坊で男嫌い。父親は手を焼いていました。
そこへ女たらしの商人が現れ、金目当てでキャサリンを嫁にもらうと自分好みの従順な妻に調教するのでした。
『じゃじゃ馬ならし』と舞台裏の人間模様がまざり合いストーリーは展開していくのです。

◆個性的なキャスト

私が個人的に好きなのは、ロイス。
最初の『Too Darn Hot』のインパクトだけでなく、
恋人・ビルとのかっこいいダンス!
”どんな大物や金持ちと関係を持っても、あなたにだけは誠実なのよ!”と歌う『Always True to You in My Fashion』。
『From This Moment On』ではロイスだけではなくダンサーたちが素晴らしいダンスを披露します。

あと、コミカルなギャングたち。
最後の方で、電話口で自分たちのボスが銃撃されギャングが壊滅したと知って、
フレッドとお別れ。
リリーと去って落ち込むフレッドに、”女を口説くならシェークスピアを引用しろ!”と言って、
『Brush Up Your Shakespeare』で不器用でコミカルなタップダンスを披露します。
実際、映画の舞台裏で彼らはろくにレッスンせずにもつれまくりなダンスを披露したところそれがウケてしまったそうです。

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