J2net JAPAN 設 立 趣 意 書
しかし、路上には車の窓辺で小銭をねだる子どもたちの姿が多く見受けられます。
子どもの出生届けも出せない人々、病気や障害があっても充分な対応もされない子ども、学校に行きたくてもいけない子ども。
インドネシアの表面的な開発は多くの人々を取り残していきました。
そのような取り残された人々と子どもたちが近代的な町並みの裏側にたくさんいます。
現在の日本とは違う光景を見ているとつい「なぜ、あの子達は路上にいるのだろう?」
「私たちに何ができるのだろう?」「何をしたらよいの?」
そして「同じ時代に生きながら、生まれた国が違うことでどうしてこんなに違いがあるのだろう?」といった疑問や想いをいだいてしまいます。
配偶者の転勤などで偶然インドネシアに住むことになった日本人の中に、このような想いを基に個人やグループで活動している人々がいます。
そんな各々がお互いの活動の情報交換のために、1999年10月にインドネシア・ジャカルタでネットワークグループを作りました。
それがJ2net(ジャカルタ・ジャパン・ネットワーク)です。
J2netの活動はインドネシア・ジャカルタが中心ですが、日本でも活動を行っています。
改めて日本からインドネシアのスラムや路地裏に住む人々を見直してみると、数時間の距離しか離れていないにもかかわらず、また、同じ時代であるにもかかわらず、おかれている状況は全く異なることに気付きます。
インドネシアの貧困層では健康に生きる、学びや遊びを通じて育つといった基本的権利が守られていないことが多いのです。
それにはいろいろな背景があると考えられます。
しかし、インドネシアのスラムに生まれたために、簡単に治るはずの病気も、利用不良で抵抗力が弱い、または医療も受けることができなくて命を落としてしまうのでは悲しすぎます。
このような想いを胸に、インドネシアの貧しい子どもたちを市民の立場で支援していきたいと考えます。
そして、日本の子ども達にインドネシアの子どもたちのことを伝え、同じ時代を同じ地球で生きる人間として理解を深めていくための活動を行っていきたいと考えます。