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2015.02.28
絵本を基本にした読書と幼児教育普及プロジェクト
ひろしま祈りの石国際教育交流財団・助成金での活動報告
特に、ひろしま祈りの石国際教育交流財団には数回のご支援をいただいて、幼児教育—読書活動普及のプログラムをすすめています。
初回は、ジャカルタで立ち上げたビビット文庫へのご支援です。
10の地区で図書館ほど大きくないけれど、本棚と本という図書室セットを寄贈しました。
その後も、障害のある子の教育プログラムや、絵本を使った幼児教育セミナーなどを続けています。
ジャカルタの他、バリやソロ、ジョグジャカルタでも行っています。
2014年度はバリとソロの幼稚園に本棚と絵本を寄贈し、先生達に絵本を使った教育のセミナーを行っています。
J2netの助成金プログラムは、幼児教育セミナー、障害児教育いずれも、言語聴覚士の松本美代子先生に全面的にご協力いただいています。
以下は8月にバリでの活動について、松本先生の主宰される支援団体「子ども支援CERC」に、J2netの活動として掲載されたご報告を基にご紹介します。
8月30日に、バリ州バドゥン県内の9つの幼稚園に図書コーナーを贈呈しました。
9つの幼稚園それぞれに、本棚ひとつ、インドネシアで購入した本が30冊、日本から持ってきた本が11冊。計41冊の本を贈呈しました。
日本からの本は99冊でしたので、運ぶのは一人ではとても困難。
バリであった学会に参加された、お知り合いの大学の先生方にお願いして運んで下さいました。
贈呈の他に、絵本の読み聞かせのセミナーやその他のプログラムもありました。
ムンタリファジャール(バリにある障害児教育学校)がカウンターパートになってくださっています。
この学校は大変熱心な学校で、私達の活動に全面的に協力下さっています。
とともに、松本先生の指導法を吸収しようと一生懸命です。
今回もバリでの活動とテキストづくりを担ってくださっています。
プログラムには、子どものダンス、県の教育員会の挨拶もあります。
ムンタリファジャールの先生が、幼児期に絵本を読み聞かせする意味について、本の読み方や持ち方の注意点についてお話下さいました。
そして、絵本の読み方の練習で、4人の先生方がみんなの前で読んでくれました。
みなさんとても上手に読んでくださいました。
松本先生からも「幼児期の子供たちは、絵は視覚的に取り込みますが、絵本の文章はすべて耳から取り込みます。沢山の読み聞かせの言葉に出会うことが、児童期の読み書きの学習に影響するといわれていること」の説明がありました。
今回は「Storybook Curriculum」の紹介も大きなポイントです。
まず日本でもおなじみのレオ・レオーニ「Swimmy」の絵本の読み聞かせ、その後に、保育活動への展開の仕方を説明します。
今回は、絵画制作の活動への展開を例にしました。
赤い絵の具を使ったフィンガーペイントの活動から、手形遊び。
その手形を集めて大きな大きな赤いお魚をつくり、黒い魚が目になるように作ります。
また、「あおくん、きいろくん」のお話でも、手形遊びで楽しめることを実践しました。
黄色い手の先生と青い手の先生が握手すると二人とも緑の手に変身!その一瞬は、大人でも感動します。
具体的な活動を先生方とともに共有、共感できたそうです。
物の寄付だけでなく、お互いの交流とともに本を有効に使うための工夫の仕方を伝えることが今回のプロジェクトの大切な点。
松本先生もうまく伝わったか心配されながら、これからも修正しながら活動したいとしてくださっています。
エピソードをご紹介くださいました。
今回、集まってきた9つの幼稚園の先生方には、「図書の寄付をします」ということは伝えていなかったのだそうです。
「絵本の研修をするから来ませんか?」と誘ったのだそうです。
ムンタリファジャールのこのプロジェクトを一緒に進めている4人の先生方が考えたアイデアだそうです。
松本先生はとても感動して、何度も「すごい!Bagus!」を連発したそうです。
12月にはソロで同様のセミナーをしてくださり、テキスト製作の打ち合わせをしてきてくださいました。
写真はいずれも活動中の松本先生です。