まりりん×ツルヤ―ライブ、ライブ写真について

≪お話のお相手≫ まりりんさん…茨城県出身、茨城県在住の20代女性。大学生の頃に始めたカメラとベースが趣味。ライブイベント「ぐるぐる回る」撮影スタッフ。また、2013年10月に開催されたFoZZtone10周年打ち上げにてベースを演奏、メンバーと共演を果たす。

収録日:2014年3月7日(金)19:00~ @東京都渋谷区

――初めて行ったライブって何でしたか?

「初めて行ったライブは…ちゃんとミュージシャンのライブに行ったのは、2009年のMONOBRIGHTですね」

――ああー! 私の中ではもう、まりりんさんは“MONOBRIGHTの人”なんだけど(笑)。

「イメージがついてる(笑)!」

――MONOBRIGHTを好きになったきっかけって何だったの?

「その当時…、2008年頃、flumpoolがすごく好きで。雑誌とかでflumpoolを追っている時に、白ポロメガネの人がいるな~ぐらいの認識で(笑)。それから2009年のリリースに合わせてTV露出が増えた時期があって。HEY! HEY! HEY!とか、ミュージックステーションとか。メジャー行って2年くらい、『アナタMAGIC』でアニメタイアップがあって。それを観てたら、これは誉め言葉なんですけど、“うわっ、ボーカルの動き気持ち悪い!”と思って(笑)。それで次のアルバム買って聴いたらすごく良くて、ライブに行きましたね」

――1人で行ったの?

「1人でしたね、大学1年の時に。私、大学に入ってからサークルでバンドを始めていて、ライブハウスにはちょっと出入りして慣れ始めた頃で。雰囲気は分かっていたので、そこに関する不安はそんなになかったですね」

――そっかそっか。ベースはいつからやってるの?

「ベースも大学に入ってからです。高校の時にギター部で、クラシックギターを弾いてたんですよ。だから元々はゆずとか、フォーク系の音楽が好きでした」

――でも、それでベースを取ったっていうのは何で…?

「それよく突っ込まれるんですけど(笑)、クラシックギターって楽器の大きさでパートが分かれてるんです。入部のときに体格でだいたい振り分けられて、私はメロディパートのちっちゃいギターを爪2本で弾いてたんです、ベースと同じような感じで。バンドでいうボーカルなので、花形ではあるんですけど、実際大サビ手前の本当においしいところを弾くのは低音パートのギターで、“なんでだ!?”みたいな(笑)。そこを低音パートに持ってかれるのが悔しくて羨ましかったんです。それからベースに興味を持って、じゃあ大学入ったらやろうかなって。ギターより弦少ないし、弾き方一緒だし、簡単じゃん? って(笑)」

――去年、ライブって何本くらい行ってるの?

「90…何本(笑)」

――(笑)。遠征とかも行ってるよね? 初めての遠征とかは覚えてる?

「ああ、覚えてますよ! 初遠征は…えーっと、2011年の、実は怒髪天企画なんですよ。京都の磔磔で、SCOOBIE DOとMONOBRIGHTとSAでメンツがすごく良くて、“行きたい!”って」

――それはもう勢いみたいな感じ?

「もうその頃になるとライブに通いつめてて、MONOBRIGHT仲間が増えていたので…上をいく先輩がまあ沢山いて(笑)。“おいでおいで”って(笑)、“一緒に行ってあげるから”くらいの感じで(笑)。なんか行かないのがおかしいのかな?みたいな(笑)」

――でも、それこそゆずとか聴いてて、それで自然にロックバンドに流れてきて場の雰囲気って溶け込めた?

「溶け込め…ちゃったんですよねぇ(笑)。サークルの先輩のコピーバンドで色々なバンドを知って、いつの間にかライブでわー!ってしてた(笑)」

――“ぐるぐる回る”(埼玉のインディー・ミュージック&カルチャー・フェスティバル)の撮影スタッフもやってるよね? 写真はいつから?

「写真は、これも大学のサークルからなんですけど。私、もともと人の顔を全然覚えられなくて(笑)。で、覚えるためにライブの写真を撮ってmixiに名前と一緒にアップしてたんです。最初は携帯のカメラとかだったんですけど、そのうちだんだん楽しくなっちゃってパソコンにくっついてきたやっすいデジカメ使って撮り出したんですよ。だから、一眼レフを買ったのは社会人になってからですね。その時にはライブ写真を撮るのが大好きになってたんですけど、大学卒業しちゃったから撮る機会が無くなっちゃって。“あれ? 無いな?”(笑)って思っていたら、ぐるぐる回るのボランティアの撮影スタッフ募集がたまたまRTか何かでTwitterに流れてきて。でもカメラ買いたてだし、どうせ落とされると思って。一応今まで撮影した…その時までに何回か一眼レフでも撮っていたので、それを貼って応募して。そしたら通っちゃって…“どうするどうする!?”みたいな(笑)。慌てて用語とマニュアル設定を覚えて、“絞りって何だ!?”みたいな(笑)」

――(笑)。じゃあその年はその状態でいきなり行って、“じゃあ撮ってください”みたいな?

「そうですね、“ヤバイヤバイ!”って言いながら(笑)」

――それから毎年やってるの?

「去年撮った人には優先して“今年もどうですか?”って誘いが来るので、流れ流れて。中にはプロのカメラマンも、同じボランティアスタッフとして参加しているので、申し訳ない気持ちもありますけど、お誘いがくる以上はやりたいと。思えば最初の年に忘れらんねえよとか撮ってたんですよ!」

――すごいね! ライブ写真の醍醐味とかってある?

「なんだろう…でも変態精神は大事です(笑)、自分のフェチとかが出るので。だから、異性を撮った方が上手く撮れるって言いますよね。女の子のアイドルは男の人が撮った方が、ちょっとエロが入った良い写真が撮れる。女の人が女の人撮ると、綺麗なんだけど面白みの無い写真になっちゃう。自分の視点が出るみたいで」

――怖いよねぇ(笑)。

「だから、撮ってる時は変態的な視線してますよ(笑)。手の血管浮いてるところばっかり撮っちゃうとか、首筋の汗の感じとか、鎖骨とか(笑)。完全に癖ですね。私は写真の専門的な勉強をしたことがないので、気持ちしかないんですよね。“あ、この瞬間撮りたい!”っていう。撮ったものをファンに観てもらって、“うわぁぁっ!”って悶えさせたら、もうしめたものなんですよ(笑)! あと、自分で撮った写真は“あ、これはこの曲の時のだ”っていうのは分かるんですけど、それが同じくライブを観ていた人にも分かったら良いなって」

――じゃあこれからもカメラは続けていきたい?

「声がかかる限りは続けたいですね。でも、お金は貰いたくないんです。自分には技術も知識も無い上で、好きっていう気持ちだけで撮るので。もちろんぐるぐるとかでは気合いを入れて全バンドちゃんと撮りますけど、“お金出すから来て”って見ず知らずのバンドから言われてもできないです。結局いまは、ある程度の機材があれば誰でも撮れてしまう。だから、“撮りたいから、撮らせてくれ”っていう気持ちでこっちから行かないと…気持ちがある時じゃないと、やっぱり撮れないんですよ。観てくれる人に自信を持って出せる写真を、自分が納得したうえで撮っていきたいです。バンド自身にも喜ばれたいですけど、そのバンドを好きなファンに喜んでもらえるのが、写真観てにやけてくれるのがいちばん嬉しい(笑)」■

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