合氣道真生会川崎高津道場 活動報告
2022.11.25
イベント報告 ~ フラと合氣道の夕べ ~
2022年11月20日(日)、東京都中野区のハワイアンレストラン「マハロア」で開催されたイベントで合氣道の演武を行いました。
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まず「なんでハワイアンレストランで合氣道の演武???」と疑問に思われる方が多いでしょうが、川崎高津道場の仲間である三船智美さんがハワイ発祥のフラの講師であり、主催するイベントに参加してみないかと提案してくださったのがきっかけです。
もちろんこのようなことは自分(吉見)も初めてのことなので、当初はどのような演武を行えばよいか明確なイメージが持てず、仲間たちにはお店での飲食代の負担をかけることになるのでだいぶ迷いました(注:自分もちゃんと支払ました!)。しかし普段全く武道と縁のない方々にも先師の教えを受け継ぐ真生会の合氣道を伝えることができる貴重な機会となるかもしれない考え、度々一緒に稽古している合氣道小戸神武会(同じ先師の教えを受け継ぐ合氣道です)の片山先生とその道場の方々と共に思い切って参加してみることにしました。それに、フラと合氣道は柔らかな動きや神への敬意、自然との調和といった思想的なところで深い共通性が感じられ、そういった面からも意義深いイベントになると思われました。
しかしステージは板張りで7帖ほど、当日は音響機材なども置かれるので実際に使えるスペースは5~6帖といったところです。あまり大きく動くことはできませんし、不慣れな方は受け身を取ることもできません。あまり練習期間もないし、今回は派手さを求めず、無理はしないでいつも行っている稽古を少しだけ演武仕様にアレンジした構成を考え、二ヶ月ほどの練習を経て本番に臨みました。演武の練習のため、何度も同じことを繰り返す稽古がしばらく続きましたが、皆さん文句も言わずによく取り組んでくれたと思います。
当日はやむを得ない事情で残念ながら不参加の方もあり、川崎高津道場から5名、小戸神武会から4名の合計9名が演武に参加し、その他に40名近くの一般のお客様が観覧に来られました。真生会本部が毎月発行している「合氣道真生報」にも告知を掲載してくださり、自分たちと同じく先師の教えを受け継いで稽古している「健康のための合氣道」(池袋)の広瀬先生と石川先生、「春風館合氣道」(新宿)の堀先生もお客様としていらしてくださり、ちょっと同窓会のような雰囲気を味わうこともできました。
向かって右から広瀬先生、石川先生、吉見、堀先生
イベントは18:30に開演し、途中に歓談タイムを挟みながらおよそ30分ずつで、フラ→合氣道→フラという構成で進行しました。フラの皆様のパフォーマンスも非常に素晴らしく、合氣道関係の方々もジ~っと見入っていました(自分は準備と片づけであまりゆっくり見られなかったのが残念…)。この日の三船さんはフラと合氣道の両方に出演で正に今風(?)に言うとろの二刀流の大活躍でした。いや、ダンス、歌、合氣道の三刀流、あと司会進行、イベント責任者でもあったから…挙げ続けたら阿修羅か千手観音のようになってしまいそうです。(^_^;)
中央の青い衣装が三船さん
演武はまず団体演武形式(といっても二組4名ですが…)での「体さばき練習法」と「基本技練習法」で稽古方法や正面打ち一ヶ条や片手取り四方投げといった技をナレーション付きで紹介し、続いて一対一で三組の演武を行いました。川崎高津道場からは〈投〉三船さん、〈受〉吉見で短剣技と連続自由技を行いました。本番になって変更したところもあり途中で動きがたどたどしくなって申し訳なかったですが、三船さんがかっこよくビシッと決めてくれました。さすがフラのプロ講師だけにステージ度胸は自分なぞ足元にも及びません。その後、自分と片山先生で剣杖の武器技を行いましたが、自分が本番近い時期になって勝手に考えた演武にろくに練習もせず片山先生がしっかり合わせてくださり助かりました。
高津の仲間たちも小戸神武会の皆様も、それぞれに日ごろの練習の成果がしっかり表れたよい演武ができていたと思います。高津の仲間の中には人前で演武するのも初めてなら、ステージに立つのも初めてというメンバーもいますから、緊張でどうなってしまうのではないかと少なからず心配していましたが、ケガや事故もなくて何よりでした。今回の経験から何かよいものを得られていたら嬉しいです。
演武の最後には、真生会の一介の門人に過ぎない軽輩の身で甚だ畏れ多いこととは感じながら自分が説明演武を行わせていただき、合氣道の成り立ち、代表的な技法をごく簡単に紹介した上で、「体さばき」と「呼吸力」を通して合氣道が「合氣とは愛なり」という精神に基づく「和合の武道」であることを説明させていただきました。事前に三船さんからイベント進行の都合上、絶対時間オーバーしないよう注意されていたのに、思わず時間を使いすぎ、ご迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ありません。更に演武を終えてステージを降りた後でご希望いただいた数名のお客様に少しだけ呼吸力の稽古を体験していただき、「他の武道とは違う」、「手を取ると敵対心がなくなる」、「愛を感じた」といった非常にありがたいご感想をいただきました。とても楽しく有意義なイベントとなり、参加させていただいてよかったと思います。
ご来場いただいたお客様、色々融通を効かせてくださったお店の方々、イベントを開催してくださった三船さんとフラの皆様方、合氣道小戸神武会の皆様、高津の仲間たち、全ての方々に心から御礼を申し上げます。そしてもちろん、不出来ながらにもどうにかこうして演武が行えたことは先師と濱田師範長のご指導があっだからこそですから、本当に心から感謝致します。
以前の記事にも書きましたが、中野は昭和10年代の頃(1942頃まで)、開祖が内弟子であった砂泊諴秀(すなどまり かんしゅう)先生 (万生館合氣道前館長)を伴い定期的に指導に訪れていたという、自分たちの合氣道とは浅からぬご縁がある場所です。そのような場所で演武を行えたことには感慨深いものがあります。またハワイには開祖が昭和36年(1961)にご指導に赴いており、その際には「銀の橋を架けに来た」と語ったと伝えられています。「合氣道で世界を結びに来た」といった意味ではないかと思います。果たして今回、演武をご覧いただいた方々との間に「木の葉の橋」くらいは架けることができたでしょうか…。
日ごろは存在感がほとんどなく、真生会に全く貢献できていない道端の石ころのような川崎高津道場ですが、今回の活動がほんの少しでも真生会プラスとなったら幸いです。
~ 追記 ~
イベント内で行ったゲームの景品を用意するよう依頼されたので、合氣道真生会本部のある熊本県の銘菓(横浜のお店で見つけました)セットにしてみました。。
当日のお食事はこちらでした。暗い所で撮ったのでイメージ伝わりづらいですが、とてもおいしかったです。。あとセットでドリンクを選べるようになっていました。
イベント終了後は中野駅前の居酒屋さんにて春風館合氣道の堀先生と高津の仲間の一部で懇親会(俗にいう二次会)を行いました。堀先生ありがとうございました!
合氣道真生会川崎高津道場 吉見新